Jintrick.netagenda2008年07月アーカイブ → 2008年07月05日

ブログパーツ、二つの意味

これらの記事の続き。乱暴に要約すると、コメントや言及を行うなら自分の土俵で勝手にやるスタイルに私は機能美を感じるということだ。

それらの分散されたコメントや言及を収集したり、一覧性を持たせるのが第三者のウェブサービスで、はてなブックマークがそれに近い。ブックマークコメントだけでなく、その記事にリンク(言及)している外部の記事の一覧も載せているのはとても良いことだと思う。私が思い描くウェブサービスはもっと広範にリソースを収集するし、双方向性を持つものだが、本質的に違いはない。例えば先日のより良い外部コメントサービスとは?という記事について、はてなブックマークというサービスははてなブックマーク - より良い外部コメントサービスとは? (agenda)というページを用意してくれるので参照して欲しい(例としてアレだが)。

一見、コメントのようなコミュニケーション機能を持たないように見えるが、それは様々なアプローチで解決できる。例によってGreasemonkeyスクリプトで言及しているリンク先をiframe内に埋め込む式のハックが行なわれても良いだろう。最初はそんなもんだ。この機能をはてなブックマークのようなウェブサービスが実装すると著作権侵害とか何とかと騒がれるわけだが、最も良いのはブラウザの拡張機能としてリンクの埋め込み表示が対応されることだ。市民権を得ればブラウザがネイティブに対応してくれるかもしれない(……なわけないか)。

大事なのは、そういった利用のされ方を前提として記事を書く心構えだ。この例で言えば、あなたが誰かの記事に言及すると、その記事はウェブサービスによって収集され、ウェブサービスによって自動的に言及先の一つとしてリンクされ、ブラウザの機能等々によって自動的に「転載」されますということ。この場合の「転載」は、エンドユーザーが個人で楽しむ目的で「編集」した結果だから、何人にも禁止することはできぬ。ざまーみろ。

仮にこのような状況が暗黙の了解となれば、コメント欄の応酬のようなやりとりがコメント欄という場ではなく各個人の場で行なわれることになる。そして閲覧者は、それがあたかもコメント欄という場で行なわれているかのように連続して閲覧することが可能なのだ。繰り返すが、ウェブサービスはあくまでも(はてなブックマークのように)言及先をそれぞれリンクするだけで、それを転載という形式に持っていくのはブラウザの拡張機能やユーザースクリプトであり、個人の利用範囲に収まるのがポイントだ。

ブログ記事にしろコメントにしろつぶやきにしろ、それらはパーツなのだ。パーツの集合で作られたブログも、実は何かのパーツに過ぎぬというわけだ。「ブログパーツ」は、ブログにくっつけるパーツという意味で使われているが、ブログ自身もまたウェブというコンテクストでは何物かのパーツなのであり、その意味で「ブログパーツ」であるといえよう。つまり「ブログのパーツ」という意味ではなく、「ブログというパーツ」という意味の「ブログパーツ」である。

パーツ自身がゴテゴテとパーツをくっつけるのは滑稽だし、不便だ。

はてなブックマークの笑えるコメント

2008年07月11日 nekora nekora frameはNGでGreasemonkeyはOKなのがCSSスキーな人々の凄いところ

はてなブックマーク - ブログパーツ、二つの意味 (agenda)より

Greasemonkeyとframe(たぶんframe要素のことだろう)を、一体どういう脳内カテゴリで分類すると並列に語れるんだろう。わらい。「Greasemonkeyでframe要素を挿入するのはOK」って言ったら理解してくれるのかな。子供だましのたとえ話をしないと駄目?

どうやらoutsider reflex方面の読者か? piro氏とのフレーム(?)を嗅ぎ付けて来たらしいが。


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公開: 2008年07月05日
カテゴリ: ユーザビリティ ,(ハイパー)リンク