私は上記の記事を「a要素などで利用者に目に見える形で表示されるものを、わざわざ(ソースなどで)隠すあるいは二重にリンクする必要はない」と解釈したのですが、私の場合これってblockquote要素のcite属性にも当てはまるんですよね。
これは逆の形っていうか、「cite属性で引用元をきちんと示しているのに、a要素などでわざわざ目に見える形にする必要はない」って思うんですよ。私は引用元の前後の文書も読みたいと思うので、ソースを覗いてでもcite属性を探しますけど、多分少数だと思います。今はJavaScriptを用いて cite属性などを目に見える形に表示していますけど、それらはブラウザがやってくれてもいいんじゃなかろうか、とか思うのは望みすぎなのかな?
それは私もHTMLで引用する時には毎度頭をよぎる。しかしリンクの種類を伝えられるのはcite属性でしかありえず、a要素で引用元にリンクしたとしても、それがユーザーエージェントに「引用元」だとは伝わらない。
始点アンカー | 省略されたソース | リンクの種類 | 終点アンカー |
---|---|---|---|
blockquote要素 | <blockquote cite="http://example.com/">.. | 引用 | http://example.com |
a要素 | <a href="http://example.com">.. | 不明 | http://example.com |
どちらか一方だけだと片手落ちになってしまう。人が読む場合ならともかく、ソフトウェアが引用元へのリンク扱う場合、a要素の方は推論が必要になってしまう。
blockquote[@cite]要素をユーザーがきちんと利用できるリンクとして扱うのは、ハイパーテキストブラウザとして当然の挙動だとは思うけれども、結局のところ互換性を考えればそういうリンクはすべてa要素で提供すべきだから、個人的にはどうでもよかったりする。仮に「blockquote要素」を突っつくと引用元へのリンクトラバーサルが発生するようなブラウザが主流になったとしても、私は閲覧者に引用元を示したかったらa要素でもリンクを提供するだろうということ。互換性命。
ちなみに「闇黒式引用」というメソッドは、どこから引用しているかが閲覧者からみて自明である場合、あるいは閲覧者には特別引用元を示す必要がない場合(文脈を無視できる場合など)に有効であると解釈している。別に難しい話でも複雑な話でもない。私はtitle属性なんかつけないから「闇黒式引用」とは言えないのかもしれないけど、基本的にcite属性を記述して、閲覧者にリンクを提供したかったらa要素でやる。それだけの簡単なローカルルール。