Jintrick.netagenda2008年11月アーカイブ → 2008年11月27日

blockquote要素(またはq要素)が形成するリンクについて

私は上記の記事を「a要素などで利用者に目に見える形で表示されるものを、わざわざ(ソースなどで)隠すあるいは二重にリンクする必要はない」と解釈したのですが、私の場合これってblockquote要素のcite属性にも当てはまるんですよね。

これは逆の形っていうか、「cite属性で引用元をきちんと示しているのに、a要素などでわざわざ目に見える形にする必要はない」って思うんですよ。私は引用元の前後の文書も読みたいと思うので、ソースを覗いてでもcite属性を探しますけど、多分少数だと思います。今はJavaScriptを用いて cite属性などを目に見える形に表示していますけど、それらはブラウザがやってくれてもいいんじゃなかろうか、とか思うのは望みすぎなのかな?

link要素云々 (simpleism.net)より引用

それは私もHTMLで引用する時には毎度頭をよぎる。しかしリンクの種類を伝えられるのはcite属性でしかありえず、a要素で引用元にリンクしたとしても、それがユーザーエージェントに「引用元」だとは伝わらない。

blockquote要素とa要素のリンクの相違
始点アンカー省略されたソースリンクの種類終点アンカー
blockquote要素<blockquote cite="http://example.com/">..引用http://example.com
a要素<a href="http://example.com">..不明http://example.com

どちらか一方だけだと片手落ちになってしまう。人が読む場合ならともかく、ソフトウェアが引用元へのリンク扱う場合、a要素の方は推論が必要になってしまう。

blockquote要素をハイパーリンクとして扱うブラウザ

blockquote[@cite]要素をユーザーがきちんと利用できるリンクとして扱うのは、ハイパーテキストブラウザとして当然の挙動だとは思うけれども、結局のところ互換性を考えればそういうリンクはすべてa要素で提供すべきだから、個人的にはどうでもよかったりする。仮に「blockquote要素」を突っつくと引用元へのリンクトラバーサルが発生するようなブラウザが主流になったとしても、私は閲覧者に引用元を示したかったらa要素でもリンクを提供するだろうということ。互換性命。

「闇黒式引用」について

ちなみに「闇黒式引用」というメソッドは、どこから引用しているかが閲覧者からみて自明である場合、あるいは閲覧者には特別引用元を示す必要がない場合(文脈を無視できる場合など)に有効であると解釈している。別に難しい話でも複雑な話でもない。私はtitle属性なんかつけないから「闇黒式引用」とは言えないのかもしれないけど、基本的にcite属性を記述して、閲覧者にリンクを提供したかったらa要素でやる。それだけの簡単なローカルルール。


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公開: 2008年11月27日
カテゴリ: HTML ,アクセシビリティ