Jintrick.netagenda2008年10月アーカイブ → 2008年10月06日

サイトのナビゲーションとしてサイドバーを採用すべきでない理由

サイドバーとは左側に位置するウェブサイトのナビゲーションのことである、とここでは定義する。擬似段組などによって主に左側に配置される。何年か前にも一度批判したことがあるが、当時は疑いを述べたにとどまっている(段組の利点 - 3つの情報ブロックがある場合 (agenda))。その5年越しの「続き記事」といってもいいかもしれない。

第一に、サイドバーがナビゲーションバー(サイトロゴの下部に配置され、インライン方向に伸びるナビゲーション)と決定的に違うのは、それがナビゲーションかどうか分からないことである。サイドバーは今流行りの「ブログパーツ」かもしれないし、広告の塊かもしれない。自分のサイト内のコンテンツの宣伝である場合もしばしばだし、コンテンツに密接に関連した他サイトの記事へのリンクかもしれない。仮にナビゲーションであったとしよう。この時、サブカテゴリ内のリンクになっているケースもあればグローバルナビゲーションになっているケースもあるし、酷いときにはページ上部のナビゲーションバーと重複していたりしていなかったり、とにかくウェブ全体としてみるともう無茶苦茶だ。統計を取ってみれば分かると思うがサイドバーに関しては標準的な意味は全くなく、結果、コンテンツでもなければナビゲーションであるとも限らず、ナビゲーションであったとしてもその具体性が不明な魅力の薄い情報構造体としてユーザの目に映る。いや「映らない」といってもいい。探索好きな閲覧者のみがそれを目に留め、適切に利用することができる。もっともライブラリのような情報構造を持ったサイトの場合等、サイトによって例外はあると思うが。

第二に、サイドバーはコンテンツの表示領域を常に奪う。スクロールすればコンテンツの領域を譲ってくれるナビゲーションバーとは大きく異なる(position:fixedやフレームを使ってその利点をわざわざ殺していなければ、の話)。固定幅(フローズン)レイアウトしか考えることのできない頭のフローズンなウェブデザイナが多い昨今、その固定された少ない表示領域をさらに削ってサイドバーを設けると、コンテンツ領域はとても小さくなり、内容の希薄な記事ですらスクロールを要するようになってしまう。横幅800px固定、サイドバー300pxで3画面分のスクロールを要するコンテンツは、サイドバーがなければ2画面分、幅を指定しなければ標準的なモニタでも1画面に納めることが可能である。一行が長すぎて読みづらくなるとよく言われるが、想像力を働かせてそこを何とかするのが「仕事」だ。仕事をサボってはいけない。隙間を「ブログパーツ」のような無関係な部品やナビゲーションでごまかすのではなく、コンテンツで埋めるのだ。補足的なマルチメディアコンテンツの埋め込みでもいいし、役立つ付記でもいい。密接した関連記事へのリンクでもいいだろう。私はリキッドマルチカラムをJavascriptで実装してユーザテストを行う予定だ。


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公開: 2008年10月06日
カテゴリ: CSS ,ウェブデザイン ,ユーザビリティ