文書構造と無関係な表題(HTML) (agenda)について、ご意見を頂いきました。
この手のコラムが書籍で節の途中で出てくるのは,視覚的・参照的効果を狙ってのものと思いますが,意味的には節の末尾に(若しくは,全く別の文章として)書かれているものと考えられます。
視覚的・参照的効果を狙ってのもの
。その場合ならリンクにしてしまえば良いのでしょう。
<div>
<h1>
</h1>
<p>文章</p>
<div>
<h2>
に関する注意点など</h2>
<p>文章</p>
</div>
<p>文章</p>
</div>
表題されたブロックは、章や節の末尾あるいは別の独立したものとして記述し、ハイパーリンクで参照すべき。
<h1>
</h1>
<p>文章</p>
<p><a href="#note">
に関する注意点など</a>も参照。</p>
<p>文章</p>
<h2>Foot Note</h2>
<h3 id="note">
に関する注意点など</h3>
<p>文章</p>
書籍と同じようなプレゼンテーション効果は、ブラウザのリンクの柔軟な扱いに期待したいところですが、実際にはそうもいかないので、JavaScriptで代替することになるでしょうか。ブラウザのデフォルトのリンクトラバーサルをキャンセルして、その場に終点アンカーをポップアップさせるような感じです。(現時点では要素集合の指定が貧弱なので、CSSでは到底不可能ですが、同一文書内のリソース間なら、リンクに関する視覚的効果をCSSで制御できても面白そうです)
しかし、です。Summary
と表題されたこのブロックは、末尾に置かれたのでは無意味です。
Summary:
Designs that engage and empower users increase their enjoyment and encourage them to explore websites in-depth. Once we achieve ease of use, we'll need additional usability methods to further strengthen joy of use.
User Empowerment and the Fun Factor (Alertbox July 2002) より
まあこのブロックをblockquoteタグでマークアップするNielsen氏もアレですが、それは置いておくとして。
書籍の妙な例を持ち出した私が悪いのですが、問題にしているのは、文書構造に基づいた「見出し」ではない、「表題」をどうマークアップするかです。この例ではstrong要素になっていて、強制改行されています。このような場合、dl、dt、ddでも問題ないように思いますが、dt要素は表題を意味しませんから、legendの方がより適切なような気がしたのです。それはそれで問題がありそうなので、どうしようかなあ、と。
特に、このような「要約」という形式は今後どんどん取り入れようと思っていて、意味的にセクションの本文ではなく、ヘッダに含まれるのが妥当かと思っているのです。そうすると当然Hn要素でマークアップできませんから、代わりを模索している最中です。
ちなみに、このようなブロックの登場が文章構造的に間違っている、というのなら、tableのcaption要素を考えてみて下さい。文書中に挿入されたオブジェクトがたまたまtable要素であればそれを表題する要素をマークアップできるではありませんか。