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自虐

自虐的表現を好む人物は、心の中で他人を見下すようになる。自分を否定するということは、自分と同等(あるいはそれ以下)と思しき他人を否定していることになるからである。そして自分が成長すればするほど、見下す他人の数も増えてゆき、何かを命令しだしたりする。

もちろん、本気で自虐をしているわけではないから、不愉快なのだ。

中学時代のある同級生は、本気で自分を責めていた。いまわのきわに立って、自虐をしていた。他人を見下す余裕などなかったはずである。

「何の才能もない」「どうせ馬鹿だもん」が口癖だった。色々後悔することはあれど、その言葉を信じてやれなかったことは、一生の不覚というか、もう思い出したくもない程になっている。

そういうわけで、胡散臭い自虐をみつけるたび、不愉快になる。仕方なく自分がそういう表現をしなければならない場合など、本気で吐き気がしたこともある。ほとんどのお笑い番組など、とても笑えたものじゃない。私にとっては、拷問。

もちろん、こんな感じ方をするのは極々少数派であることは分かっているし、止めろというつもりもない。私はそういう人間の化けの皮を剥がしてやることに、快感を覚えているだけなのである。その自虐が胡散臭ければ胡散臭いほど。


この文章は某所行き決定。


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公開: 2001年07月04日
カテゴリ: misc