Jintrick.netagenda2001年04月アーカイブ → 2001年04月14日

pensant

リンク完全自由派の孤独

ボクは完全自由派です。一番いいのは、「リンクについて」の記述が無くなって、完全に自由なリンクが常識になってしまうことです。・・って、こんな文章は多くの人が書いてます。というわけで、あまり議論されていない部分について。

「嬉しい」というのはどうか?

「連絡してくれると嬉しいです」も却下ですね。ボクは。

連絡したいと自発的に思った人だけ、連絡してくれるのがボクは嬉しいです。だから、促す必要なんて無いと思うわけです。プレッシャーをかけていることに気づいてない人、相当いるみたいですが、無断リンクする側の気持ちを考えたとき、「連絡してくれると嬉しいです」が後ろめたさを助長してると思うんですよ。連絡したい人に勇気を与える目的で「嬉しいです」とするなら、言い方を変えましょう。「無断リンクも、連絡も歓迎いたします」を推奨。実は無断リンクはして欲しくない、と考えているなら「何も書かない」を推奨。胸の内にしまっておいてください。

「連絡するな」というのもどうか?

逆に「連絡しないでください」も却下ですね。訳分かりません。というか、あなたがた何様ですか?連絡するかしないかを決めるのは、連絡する側です。連絡して欲しくないならば、メールアドレスを公開しないでくださいよ。返事書くのが面倒くさかったら、別にしなければいいではないですか。私宛のメールには「リンクしました」と書かないでください・・? なぜそんなに嫌なのか良く分かりません。「連絡不要」も非推奨です。連絡したい人に余計なプレッシャーを与えるのはどうかと思います。因みにクールには見えませんよ。不遜には見えても。連絡が特に必要ないことをどうしても主張したいなら、「無断リンクも、連絡もご自由に」を推奨。

嬉しいとか、ヤダとか

というか、リンクについてどう思っていようと、嬉しいとかヤダとか書かないでください。これで成り立ってる世界なんですから。駄々っ子ですか。

「トップページにお願いします」を否定してみる

「リンクはトップページにお願いします」も却下。

常盤屋遼太郎氏は、ネチケット掲示板において

ウェブサイトは本であるから、シオリを挟む位置を強要するのはナンセンスだ

という主張をして、反感を買っていました。

この掲示板をロムっていた頃は、知識に欠けており、論戦に参加できない自分をふがいなく思ったものですが、今思うと、この例えはそう悪くないものの、反論のキッカケを与えやすいものでした。

ウェブサイト幻想論

無理に例え話を持ち出す必要は無いです。というか、ウェブサイト(本)という概念を持ち出すのは間違いだったと思います。なぜなら、ウェブサイトという枠組みは、作者が意図したものであるだけで、インターネットでは、本質的ににリソース(資源)という概念しか存在し得ないからです。その最大の単位は、html文書であり、gif画像であっても、ウェブサイトではありえません。ウェブサイトという形は、いわば実体を持ちませんから、その形を訪問者に認識させるためには作者がそれなりの努力をする必要があります。html文書ならば、トップページへのアンカーを明示して置くだけで済む話です。gif画像の場合は、諦めるのが手っ取り早いです。諦められない画像は、アップロードすべきで無いです。実質的に、リンクする側の良識(コメント付記)に頼るしかありませんから。

ウェブサイト、あるいはホームページという概念が、幻想であるということを納得させずに「トップページにお願いします」を否定することは困難です。そしてこの幻想が実体を形成する概念考えられてしまっている現在、これを広く理解させることはまず不可能です。従って、いずれにせよ他所の掲示板ではやめておいた方が良かった主張でありました。

主張すべき妥当な案

しかし、「トップページにお願いします」がリンク自由派にとって理不尽なお願いであることに違いはありませんから、せめてその理由を明記することを薦めるくらいはできるでしょう。理不尽というのは、あるページのある個所に言及したいが、作者のお願いも尊重したい。という場合に、トップページへのリンクに加えてその個所への道筋も付記しなければならなくなることです。しかし「トップページにお願いします」の根拠というのは、大抵の場合、コンテンツを移動させる可能性がある、ということですから(というか、それ以外の理由は不許可)、それならば、その旨も書いておくのが礼儀ではないでしょうか。そうしておけばリンク自由派は、安心してそのページに直接リンクすることが出来ます。リンクという行為を自己の責任にすることができるからです。

事実は事実

やはり「トップページにお願いします」も、ウェブサイトが幻想であることに気づいていないことが一番の原因です。コンテンツの削除というのは、一種の閉鎖なのですが、そういった意識が欠落しているわけです。とかいいつつ、ボクも画像などは平気で削除してますが。

でも「ウェブサイト幻想論」は、現状から言って多分一般的には「暴論」として扱われると思います。事実は事実なんですが、ウェブの発展を阻害しかねませんから。そういう発展を望むか望まないかは、個々人のインターネット観に委ねられます。ボクの考えに納得できない方は多いでしょう。でもそれは当たり前です。リンク自由派の方たちが、だれもつついてない部分だけしか書いてませんから。

他の自由派の主張

参考のため、無断リンクを非とする意見を否定する形の、リンク自由派の方々の意見をボクなりに要約しておきます。 まず、無断リンクは、法的に問題ない。そして、無断リンクによる被害、というのは本質的にありえない。つまり、例えばUGからリンクされて掲示板などが荒らされたとしても、荒らしという行為あるいはリンクに悪意あるコメントを付記したことが悪いのであって、無断リンクという行為に非はない。また、無断リンクを禁止する、という行為は、リンクする側の表現の自由を犯している可能性さえある。


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公開: 2001年04月14日
カテゴリ: (ハイパー)リンク