Jintrick.netagenda2008年06月アーカイブ → 2008年06月20日

Firefox3 を使ってみた最初の感想

どこかで「Firefox3はウェブページの表示が体感できるほど速くなった」という記事を読んで、様子を見るつもりでいたFirefox3を導入した。エンドユーザーとしての本当に正直な感想を書いてみる。

変わっていない

恐らくFirefox2の時からツールバーだのアドオンだの、余計なものを極力排除してきたからだろう、印象は何も変わっていない。正直言って変わった点がさっぱり感じられない。ツールバー等々全くを表示していない私には、ロケーションバーが丸くなって星マークが付いたくらいしか印象にない。相変わらず履歴で戻ったり進んだりしても表示が緩慢で、オフラインモードにしてもやっぱり緩慢。起動も別に速くはなっていない。もともと速かったし。

ただ、変わらないのは良いことでもある。特に操作感とかプロファイルの位置とか。アドオンも殆ど導入していないので、ほぼ全てFirefox3に対応していてアップデートも自動で行なわれた。これまでと同じように、というか全く変わらずFirefoxを利用できている。

ズーム機能は良い。6, 7年くらい前から希望していたものがやっと実現した。IE7の「できそこないズーム」ではない、HTML対応の本物のズーム機能だ。スマートロケーションバーはまだ使い込んでいないから良く分からないが、いままでしていたことを何も邪魔されないし、keywordの代替としてより便利に使える場面がすでにあった。Javascript 1.8はどうだろう。新機能はチェックしたけれど特に感想はなし。

あー。「最終兵器」DOM Inspectorがデフォルトで入っていなかったのは、(極めて個人的に)大きなマイナス。だが今後はプロファイル依存だから導入しなおす手間はないだろう。

今後のFirefoxに期待する2点

今後Firefoxに期待したいのは、キャッシュの表示の高速化。まだまだOperaの足元にも及ばない。「表示」と書いたが表示に限らずJavascriptファイルのキャッシュもさらに高速に扱って欲しいところ。大量のゴミ屑Javascriptをモジュール化の名の下、細切れにしてばら撒いている製作者が多すぎるせいか、なんでもないニュース記事を読むのにえらく時間がかかるようになってしまった。何度でも書くぞこれ。

それから、リキッドレイアウトを実装して欲しい。「リキッドレイアウト」というとウェブページの制作者がスタイルシートなどで実現するものと思われがちだが、そうではない。ブラウザは、表示できない部分を横スクロールで対処するのではなく、勝手に縮小したり偽段組を崩したりして直列に再描画してしまって一向に構わないと思う。(表示可能な領域に、コンテンツが水のように流れ込むのがリキッドレイアウトだ。幅を%指定した可変レイアウトとは本質的に異なる)。レイアウトに関して愚かなウェブ製作者がいくら議論しても、一向にまともな「ウェブデザイン」が流通する気配がない。もともとこれは、ブラウザが実装すべき基本的な機能であったのだ。今や小さくて読みづらい文字に関しては、愚かなウェブ製作者がいくらエゴを主張してみても、閲覧者側がそれを適切に修正する自由を得た。次は「レイアウト」だ。Operaに続け。


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公開: 2008年06月20日
カテゴリ: Firefox