確かこのジョークは譯した段階で面白さがかなり削がれる型のジョークだ。世界一を冠するには相應しくない。
白光日記 to 某方面 より
しかしそのジョークの日本語訳がまずかったとしたら。
A couple of New Jersey hunters are out in the woods when one of them falls to the ground.
米ニュージャージー州のハンター2人が狩りに出た。1人が木から落ちてしまった。
一体どこに、「木から落ちてしまった」と書いてあるのだろう。be out in the woods(森に出かける)、falls to the ground(地面に倒れる)。何故ハンターが木に登らなければならないのか、とか、余計な疑問が出てきてしまう。設定に不自然さを感じさせてしまったら駄目だよ。
The other guy whips out his cell phone and calls the emergency services. He gasps to the operator: “My friend is dead! What can I do?”
仰天した連れのハンターが携帯電話で『息 がない』と緊急通報した。
「息がない」というより「死んでしまった」。オチとの関連でかなり違いがあるような気が。というか、どこに「緊急通報」と書いてあるのか。「緊急」じゃあない。どうやって助けるのかを聞くために電話をしたのではなくて、連れの死にパニックに陥って電話したのだ。重要な「フリ」だと思うのだけどなあ。
“Just take it easy. I can help. First, let's make sure he's dead.”
『落ち着いて。大丈夫。まず死んでるのか確かめなさい』
make sureをただ「確かめる」と訳してしまったら台無しなのであって、できるかぎり「確実にする」「念を押す」といった誤解の可能性を孕んだ訳にしなければならない筈。「間違いなく死んでいることを確認して」とか(駄目か)。
とはいっても、やはり譯した段階で面白さがかなり削がれる型のジョーク
であることに変わりなかったりする。純粋なストーリーそのものの面白さとは違うから。ただ:
さて、1位になった次のジョーク、ジョークを解さないという日本人たちに「世界一」と受け取れるだろうか。
「世界で最もおもしろいジョーク」のオンライン調査結果発表(WIRED NEWS) より
このようなつまらない「煽り」を裏付ける為に原作を改竄するのは気に入らない。この訳で笑う日本人はまずいないだろう。何か嫌らしい意図を感じてしまったという話。
そういえば、XHTML1.0 Strictなジョークサイトというのがありました。OK、白状しろ、うちのサイトの検索機能でイカソースと入力したのは誰だ
等々。