RSSの登場と変遷にRSSの「歴史」が簡単に説明されている。RSS 0.91はUserLandのScriptingNews規格
とのことだ。RSS 2.0も同様である。私も先日試用版をインストールしてみた「Radio UserLand (英語)」というソフトを販売している会社がUserLand (英語)であり、このUserLandのCEO(最高経営責任者)、Dave Winer (英語)氏のWeblogがScriptingNews (英語)らしい。
彼のWeblogは、The History of Weblogs (英語)にも自慢が書いてあるように、「インターネットで最も古く、長いWeblogの一つ」であるそうで、Weblog界隈での彼の影響力は大きいそうだ。
さて、UserLandとその周辺サイトのHTML文書のマークアップを見てみると、セマンティックウェブからはかけ離れている。XMLとはあまり関係のなさそうな、そこら辺のニュースサイトの方が見出しを見出しとしてマークアップしているという意味で、まだマシであると言える。
自然な流れとして、このテーブルだらけのサイトは、あちらの「CSSコミュニティ」、というよりはむしろ「Table-lessコミュニティ」によって批判された。2002年2月のことである。dive into mark/February 13, 2002 (英語)から、色々な批判を読むことができ、Scripting Newの、HTMLのbタグで見出しされた「Are tables really evil? (英語)」という記事にはDave氏の見解がある。英語を感覚的に読めない私でも傲慢性を感じる文章だ。彼はreasonably modern machines with a graphic Web browser
の利用者のみをターゲットにしている。これはRadio UserLandの顧客層と一致すると思われるが、この一事でもって、彼は合理的ではあるもののWorld Wide Webの標準的な仕様や規格のことを考える立場として相応しくないことは明らかだ。
お仕着せのブラウザをそのまま使っているエンドユーザーにとって、そのサイトがtableでレイアウトされていようとCSSでレイアウトされていようと、また、見出しがheadingタグでマークアップされていようとbタグでマークアップされていようと、整形結果が同じであれば利益は殆ど変わらない。そういった大多数のエンドユーザーのみを考慮に入れるならば、UserLand (英語)がテーブルでレイアウトする行為は合理的であるし、また、WYSIWYG系オーサリングツールも兼ねているRadio UserLand (英語)にとって、CSSでレイアウトを分離する手法を新たに提供するのはコストが掛かる行為である。
利潤を追求する経済主体のgoalと、WWWのgoalは違う。そういうわけで、私はUserLandのRSS 2.0 (英語)は絶対に使わないだろう。
RDF Site Summaryと、Rich Site Summary(あるいはReal Simple Syndicationだか何だか)は明確に区別されるべき。