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ウェブページにおける改行について、他

ウェブページにおける改行について

ウェブページというのは特殊なメディアです。紙メディアと決定的に違うのは、表示される寸法というのが決まっていないことでしょう。ディスプレイの横幅や、文字の大きさなど、ユーザー側の環境に依存します。

従って、<br>タグを使った強制改行は、環境によっては単に見づらくするだけになってしまいます。ブラウザは、テキストがその要素の幅を超えるときは、自動で改行してくれますから、<br>タグは必要ありません。改行に関して必要なのは、意味段落を明示する<p>タグだけです。意味的なまとまりのある文をこのタグで括れば、自動で改行してくれます。もしくは、「改行」という表示形式でなく、枠線のようなもので段落の区切りを示してくれるブラウザもあるかもしれませんが。

様々な環境を想定して、<p>タグの挙動、というか表示形式を指定しておけば安心です。 p{ display:block; margin:1em; }とするだけで、大体標準的な表示効果があるはずです。

どの環境でも同じように表示されるということを想定するのは、ウェブの世界ではナンセンスです。これは相当な労力を要します。個人で作成するページなら、まったくばかげた時間の浪費となることでしょう。段落は<p>タグで、見出しは<h>タグで、というように、当たり前にマークアップしていれば、環境の違いなどを考えずともしっかり意味が伝わるように表示されるものです。それができないブラウザはボクは知りません。

文字の大きさ

ウェブページにおける文字の大きさは、様々な環境が存在する以上、ユーザーの設定に任せるのが良識的です。文字の大きさを単位指定した場合でも、WindowsとMacで、解像度で、ディスプレイの種類で、それぞれ大きさは違ってくるものです。ユーザーには、自分の一番見やすい文字の大きさを設定していると期待します。従って、メインとなる文章には、文字サイズを指定しないのがベストでしょう。文章系のページで最も見やすいのは、文字サイズを指定していない所だと思います。

これからのウェブページのありかた

インターネットにおける1年は、あまりに変化が激しいですね。一年前、スタイルシートを使ったページなど、ほとんど見ませんでした。しかし、テーブルレイアウトは一向に減りません。ホームページ作成ソフトの氾濫が原因でしょう。これはもうどうしようもありませんね。有志が積極的に運動するしかないのでしょう。

というわけで、音楽について語るページをやめて、論理マークアップ推奨ページを作ろうと思います。どうも、人気のある大手のサイトは、論理マークアップを取り上げず、もしくは間違っており、あるいは分かりにくく解説しているという現状もありますし、たとえ小規模でも、少しでも論理マークアップを推奨するページが増えることで、ある種の宣伝効果があると考えるからです。

文書をどんどん書いて、文章力をつけていきたい、という思惑もあります。

タイトルから話題がそれたので元に戻します。単刀直入に言えば、ユーザー本位のウェブページこそ将来の姿(であるべき)だと主張したいわけですが、これは例えば、この文章の横のマージンをもっと広くしたいならばユーザー側で調整できる、といったことが可能なウェブページです。現状では、InternetExplorerでこれが可能です。ただし、ウェブページが正しくマークアップされていなければなりません。論理マークアップのことです。ユーザー側にスタイルシートの知識も要求されます。

ユーザー側の負担を考えたとき、author側で(DHTML等を用いて)スタイルを切り替える手段を用意するのも良いかも知れません。というか、DHTMLとはそうした目的で使用されるべきです。〜つづく〜


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公開: 2001年04月21日
カテゴリ: ウェブデザイン